製品リリースまでのプロセス
ワイズマンのソリューションはどのように企画立案され、開発が進み、リリースされるのか。その流れと、システム開発の背景にあるワイズマンならではの強みや誇りについて、システム企画部の責任者が語ります。
ワイズマンのプロジェクトをご紹介
岩手県出身。1999年に新卒入社し、盛岡支店に営業として6年、広島支店に支店長として4年勤務後、企画部門の課長として本社へ。年間約100ヵ所に上る病院や施設を回ってヒアリングを行い、「MeLL+」開発の基盤を築く。2021年より現職。
ワイズマンは医療と介護・福祉の両軸でサービスを提供しており、患者・利用者様の情報を地域一貫でつなぐことができる。これが私たちの一番の強みであり、差別化のポイントになっています。その強みを最大限に生かして生まれたのが「MeLL+」です。法人内や地域全体の事業所間、患者様のご家族と事業所間、それぞれのスムーズな連携を実現します。今後ますます拡大する少子高齢化の影響が、医療や介護・福祉の現場に大きな負担となってのしかかることは間違いありません。そんな中、「MeLL+」を使うことで医療や介護・福祉のお仕事に従事する皆様の仕事が少しでも効率化され、サービス品質の向上につながればと考えています。また社員は皆、その実現に寄与しているという自覚と誇りを持ってサービスを提供しています。
2013年頃に開発した「wiseman connect(ワイズマン・コネクト)」という介護版SNSのようなサービスが「MeLL+」のベースとなっています。当初は施設内のやりとりをスムーズにするためのツールとしてプロトタイプを数件のお客様に提供したのですが、その中のある訪問看護ステーションの看護師さんが、ツールを使って離れた場所にいるお医者様と主体的にやりとりをするようになったんです。これは我々がイメージしていなかった使い方でした。現場の方同士が密接につながり始めたのを目の当たりにし、事業所という限られた空間ではなく、もっと広い領域にニーズがあることを知りました。そうした気づきを反映し、「wiseman connect」をバージョンアップして2017年に商品化したのが「MeLL+」です。名前は、Me(私)とWELL(よく知る)に付加価値の「+」を付けた造語で、患者・利用者様が「医療・介護スタッフの方々が自分のことを良く知ってくれていることで安心してサービスを受けられる」ことを意味しています。使い方の自由度が高いのが特徴の一つで、私たちも思いつかないような使い方をされているケースは多く、お客様へのヒアリングの際に驚かされることも今も少なくありません。
例えば、在宅医療を受けていらっしゃる患者様のもとへお医者様が2週おきに訪問診療に行かれる場合、その2週間の間に起きたことについてお医者様は事前に知る術がありません。しかし、MeLL+で在宅訪問看護を担当する看護師さんやご家族とお医者様がつながっていれば、先生は2週間の様子を、ある程度把握をしてから訪問診療に向かうことができます。それにより患者さんに迅速かつ的確な対応ができるようになり、医療の質の向上につながります。特に近年、かつては病院で治療受けていた病気の方も在宅での治療となるケースが増えて、今の時代にもMeLL+はマッチしています。また他にも、以前は対面中心で行っていた訪問看護ステーションの申し送り業務をMeLL+を導入したことで大幅に短縮することができた事例もあります。また、電話連絡と違い、相手の状況を気にすることなく、自分の伝えたいタイミングでメッセージを送ることができるのも大きなメリットです。
お客様の声をしっかり、丁寧に聞くことです。当社の湯澤一美会長の言葉に、「お客様の声が”背骨”となる」というものがあります。開発の過程では社内においていろいろな議論が行われ、時には意見がぶつかり合うこともあるのですが、その時に企画担当者の意思が弱いと、せっかくの企画が実現されなくなってしまうこともあります。しかし、その背景にお客様からの強い声があれば、その存在が企画担当者の支えになるという意味の言葉です。お客様の顔が浮かぶことで「これをやきりるんだ」という気持ちを強く持つことができる。これは自分の中で今も大きな指針となっています。また、開発面において言えば、ツールはシンプルでなければいけないということを第一に考え、ICTがあまり得意ではないスタッフの方でも簡単に使えるシンプルな仕組みにすることを常に意識して開発しています。
ワイズマンのソリューションはどのように企画立案され、開発が進み、リリースされるのか。その流れと、システム開発の背景にあるワイズマンならではの強みや誇りについて、システム企画部の責任者が語ります。