増税での処遇改善 他職種にも 介護給付費分科会 次回から団体ヒアリング
介護給付費分科会は5日、消費税を10%に引き上げる際の対応について議論を開始した。次回以降、関係団体のヒアリングを行うことが了承された。 高額な耐久消費財の購入のほとんどない介護事業では増税の影響は医療より小さい。この分の補てんは前回を踏襲して行われる見通し。ただ、医療での議論によっては影響が出る可能性もある。 「捕捉給付の基準費用額について消費税を上乗せした額に見直すべき。食費は8%改定分も対応できていない。委託の人件費にも消費税はかかっている」と瀬戸雅嗣全国老人福祉施設協議会理事は指摘した。低所得者が多い特養では小さくない問題だ。ヒアリングを行うかどうか照会するのは医療・介護にかかわる30団体。 1000億円分を介護人材確保にあてることは増税に伴う「政策パッケージ」に盛り込まれている。介護職員の平均給与は30~34歳まで全産業平均と変わらないが、35歳以上になると全産業平均よりも下回る。「10年以上勤務実績のある介護福祉士に月8万円」は、この層を全産業平均並に引き上げるのがねらいだ。(シルバー新報2018年9月7日号)