自民「介護」2人を公認 参院全国比例区 「現場」「若さ」アピール
業界団体の候補が乱立する自民党参議院比例代表選挙。年が明けて、準備も加速している。介護では施設系から2人の候補が立つ。全国老人福祉施設協議会(石川憲会長)では、前回の参院選で園田修光氏が初当選。常任理事として組織と政治のパイプ役を果たしている。
今回、政治団体全国介護政治連盟とともに2人めの組織内候補として擁立しているのが、全老施協理事でもある角田充由氏。43歳の若手で前宇都宮市議会議員。
組織内候補に選ばれた理由は、「誠実さと真面目さ」という。社会福祉法人の2代目だが、デイの送迎の運転手から叩き上げて施設長まで現場経験20年が売り。
28日、都内で開かれた「励ます会」は支援者約500人が集まり、賑やかに行われた。
駆けつけた国会議員のうち、一番の大物が全国老施協が頼みの綱とする菅義偉官房長官。 「私は介護報酬の引き上げ係」と挨拶。園田氏とは衆議院初当選時の同期とパイプの太さを強調し、支援を呼びかけた。
もう一人の介護業界の公認候補は元F1ドライバーという変わった肩書きの山本左近氏だ。愛知県出身の36歳。全国老人保健施設連盟(馬場肝作委員長)の政策委員長で同連盟としては初の組織内候補だ。FIドライバーを引退後、家業の医療法人、社会福祉法人の経営に参画。会員となっている日本慢性期医療協会も推薦を決めている。
営利法人の若手介護経営者とも親交があり、支持を広げている。24日、都内では「介護の代表を送り出す会」が全国介護事業者連盟などによる共催で開かれ、約100人が集まった。
「人手不足が深刻。介護を守らないと日本を守れない。我々の世代が次に何を残せるかが問われている」と支援を訴えた。 (シルバー新報2019年2月1日号)