新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金、緊急包括支援交付金を決定 厚労省
厚労省はこのほど、5月27日に閣議決定されたR2年度の第2次補正予算の概要を公表した。新型コロナウイルス感染症対策として、厚労省分は4兆9733億円が計上され、医療機関や介護事業者等に対する「緊急包括支援交付金」として2兆2,370億円、この中で医療従事者や介護時従事者等への「従事者慰労金」が設けられた。
「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金」では、新型コロナ疑い患者の診療を行う救急・周産期・小児医療機関への院内感染防止対策の支援として、感染拡大防止対策や診療体制確保等に要する費用の補助に対して99床以下:2000万円、100床以上:3000万円、100床毎に1000万円を追加する交付金を設定し、新型コロナ患者の入院受入れ医療機関に対しては上記の額へ1000万円を加算する。
この他の医療機関等に対しては、感染拡大防止対策や診療体制確保等に要する費用の補助として、病院:200万円+5万円×病床数、有床診療所(医科・歯科):200万円、無床診療所(医科・歯科):100万円、薬局・訪問看護ステーション・助産所:70万円と設定された。
これに対し、医療従事者への「新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金」は、感染症の治療を業務として行う医療機関の医療従事者や職員に対して慰労金を給付する。この慰労金は職種を限定せず、新型コロナ感染者以外も含めて何らかの形で患者と接した医療従事者が対象となり、「20万円」は約79万人、「10万円」は約35万人、「5万円」は約196万人、計310万人の医療従事者への交付が想定されている。都道府県から役割を設定された医療機関等に勤務して患者と接する医療従事者や職員で、かつ実際に診療する医療機関等であれば「20万円」、その診療を行っていない場合は「10万円」、その他の医療機関等には「5万円」と設定した。
介護従事者等に対する「新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金」は、新型コロナウイルス感染症が発生又は濃厚接触者に対応した施設・事業所に勤務し、利用者と接する職員に対して「20万円」、上記以外の施設・事業所に勤務し利用者と接する職員に対して「5万円」を支給する。
第2次補正予算ではこの他にも、事業者に対する感染拡大防止や資金繰り、雇用調整助成金や休業支援金、ワクチン開発推進などが拡充されている。
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