勤務医の副業に対応した新たな類型をB水準の対象に追加する方向を確認 厚労省
厚労省は9月30日、医師の働き方改革の推進に関する検討会を開催し、副業・兼業を行う医師に関する地域医療確保暫定特例水準の適用について議論した。 病院常勤勤務医の実態として、約6割は主たる勤務先以外で勤務し、大学病院常勤勤務医に至っては9割以上が複数の医療機関で勤務しているため、常勤勤務先で960時間以下(A水準)、かつ副業先で960時間以下(A水準)の勤務形態により、合計の時間外労働が960時間を超える勤務医が少なからず存在している。また、副業・兼業を行う労働者の労働時間は、労働基準法第38条第1項の規定に基づき、通算することとされている。 医師が行う副業・兼業のうち、医局からの指示や要請によって大学病院から関連病院等に派遣されているケースや、地域医療支援病院から医師の少ない医療機関に派遣されているケース等、地域全体での医療提供体制の確保の観点から不可欠な場合もある。こうした点を踏まえ、副業・兼業を行う医師に関する新たなB水準の適用案として、「医師の派遣を通じて、地域の医療提供体制を確保するために必要な役割を担う医療機関」とする新たな類型をB水準の対象に追加する制度設計(通常のB水準と異なる仕組み)の方向を固めた。