コロナ禍の医療提供体制や報酬制度の問題点について3つの解決策を提示 財務省
財務省は10月11日、財政制度分科会を開催し、コロナ禍の医療提供体制や報酬制度の問題点について、有識者へのヒアリングを行い、3つの解決策を提示した。 有識者の意見では、今般のコロナ禍において、なんちゃって急性期病院の多さが医療従事者の分散・低密度医療を招き、医療の質に影響した。パンデミックに対応するためには、保健行政とプライマリ・ケアが効率良く連携することが重要であり、今こそ想定外の健康危機に柔軟に対応できるプライマリ・ケアのシステム(かかりつけ総合医制度)を再構築するチャンスだとした。
①報酬制度を見直し、「一入院あたり定額払いの創設」や「外来可能手術へのインセンティブ付与」を実現し、コロナ禍でも柔軟な対応を可能にする密度の高い医療提供体制を確保。
②コロナ禍などの有事においても医療へのアクセスが維持できるように、国民が自身の健康管理に対応する医師を選択する「かかりつけ総合医制度」を構築。そのための、地域住民あたり定額の診療報酬制度を創設。
③コロナ禍はもちろんのこと平時から全ての医療機関は財務諸表を作成し迅速に公開するとともに、病床確保やワクチン接種促進などの新型コロナ対策関連の補助金について、給付後の患者の受入れ実績など事後検証して、医療の『見える化』を推進すべき。