新型コロナウイルス感染症が大学病院経営に与えた影響 全国医学部長病院長会議
全国医学部長病院長会議は11月16日、新型コロナウイルス感染症が大学病院経営に与えた影響として、2020年度の138軒の全国国公私立大学病院への調査をもとにしたデータ集計の結果を報告した。 医業収益は▲1.2%の31,792億円(対前年度比369億円減)、医業費用は+3.4%の33,784億円(同1,124億円増)となり、医業損益は1,992億円の赤字(同1,494億円の赤字額の増加)となった。しかし、赤字を上回る2,332億円の新型コロナウイルス感染症の受入れに伴う国からの緊急包括支援交付金を受給していた。 外来患者数は対前年度比493万人減(▲9.5%)、初診患者数は同54万人減(▲16.0%)、入院患者延数は同272万人減(▲9.7%)、手術件数は同11万件減(▲7.5%)、救急患者の受入れは同28万人減(▲22.4%)と軒並み減少していた。この背景には、積極的に新型コロナウイルス感染症患者の受入を行い、受け入れた実数は19千人、うち重症症例患者4.3千人に対して治療を行っていた。