施設全体で新しいことに積極的に挑戦していく

社会福祉法人勝央福祉会 老人保健施設 勝央苑 様

超強化型施設として老健のあるべき姿を追い求める

岡山県の勝央町にある超強化型の介護老人保健施設。2018年の介護報酬改定を機に、従来型から超強化型へと方針転換し、現在は入所定員50名、通所定員35名へサービス提供をされています。施設長主導のもと、「科学的介護情報システム(LIFE)」が開始となる前から「通所リハビリテーションデータ収集システム(VISIT)」や「高齢者の状態やケアの内容等データ収集システム(CHASE)」
の取り組みも始められていました。将来を見据え積極的な取り組みを展開されている勝央苑様にLIFE運用の実情をお伺いしました。

LIFE運用開始時の運用ルール

施設長が指揮を執ってくださいました。まずは、どの加算が算定できるかについて検討をした上で、LIFEで何を入力する必要があるのか整理し、最終的には他の職種も参加する会議で「誰が」「どのように入力するか」を決めていきました。
現在LIFE活用で取得している加算は、入所は「科学的介護推進体制加算」「褥瘡マネジメント加算」「排せつ支援加算」「口腔衛生管理加算」「リハビリテーションマネジメント計画書情報加算」「栄養マネジメント強化加算」です。さらに、通所リハビリにおいては「リハビリテーションマネジメント加算( B)ロ」も取得しています。

(総括係長 町田さん)

LIFEの運用ルールを決める中で苦労した点

「誰がどの項目を入力するのか」「3ヶ月ごとの入力の管理は誰がどのようにするか」「入力は、いつ・どのように行うの
か」を決めていくことに苦労しました。特に大変だったのは、新たな取組みでしたので、今の仕事に上乗せで仕事が増えていくイメージがあり、したくないと考えているスタッフに対し理解を得るまで時間が掛かったことです。理解を得るためにしたことは、スタッフ向けのLIFE説明会と個別の協力依頼です。まず説明会で、施設長から全体に「これからの時代は根拠に基づいた介護が必要になること」や「国へデータ提出していくことは将来的に今よりもっと根拠に基づいた介護に繋がっていくこと」など、なぜLIFEの取り組みを行わなければならないのかを説明いただき全体の意識合わせを行いました。説明会後は、統括係長である私からLIFE入力のための情報収集の依頼をする際、担当者一人ひとりへ改めて具体的なやり方や声掛けを行うことで少しずつ理解を得ていきました。

(総括係長 町田さん)

LIFEの運用後の変化

入力の慣れもあり、初期と比べれば入力にかかる時間は半分以下で済んでいます。現在、入力は8名で担当しています。(看護・介護課長 谷上さん)

最初の頃は入力に慣れていないため入力は時間外で対応するというのが1ヶ月程度続きました。開始時は利用者全員を一から登録しており、トータルで見ると8時間程度はかかった感じがします。2回目以降はワイズマンシステムSPで複写や取り込みができたので、前回との差分だけの入力で済んで楽になりました。慣れもあってか隙間時間で入力できるようになりました。ワイズマンシステムSPなしでのLIFE運用は…ちょっと考えられないですね(笑)

(総括係長 町田さん)

LIFEの運用後の変化

LIFE運用のリーダーとして大変だったことは、LIFE運用のルール決めと、それに対してのシステム入力です。具体的には「6か月毎に提出など期日を厳守するように常にチェックをしていなければならなかったこと」「システムに強いスタッフがなく、システムの運用について理解が十分とは言えないこと」が大変でした。LIFE入力を担当する現場スタッフは、PC台数等の関係でワイズマンシステムSPへ直接入力が難しい状況であったことやLIFE全体を把握しているスタッフが少ないという点で苦労していました。
また、LIFEの入力に直接関わらない現場スタッフは、LIFEの全体像を把握できていないことや各加算の内容が理解できていないことで戸惑いがあったようです。その戸惑いの解消は残課題でもあります。LIFE運用に関する説明会を開いたとは言え全員が全員、内容を理解できているわけではありません。直接LIFEの入力を担当しないスタッフにとっては自身の業務との関係性が見えづらく、そういったことが戸惑いに繋がっているのかもしれないと感じています。

(総括係長 町田さん)

LIFE運用の残課題と今後期待すること

現状、フィードバックデータの活用に課題を感じています。正直どう活用したらよいか分からない状況で、今のところフィードバックデータは入力担当者で目を通す程度なので、理想とする姿とは言えません。加算取得のためだけに入力しているような感じなので、今後は、現場で活かせるようなエビデンスがフィードバックされることを期待しています。そのデータを活用して利用者一人ひとりに合ったケアプランの作成をするなど、ケアの標準化や質向上につなげることが私たちケアする側にもケアされる側である利用者にも有益なことだと考えています。

(総括係長 町田さん)

導入製品

介護老人保健施設管理システムSP(R4システムオプション) / 施設ケアマネジメント支援システムSP / 栄養ケアマネジメント支援システムSP / すぐろくTablet /

※掲載内容は取材当時のものです

社会福祉法人勝央福祉会 老人保健施設 勝央苑 様

施設 介護老人保健施設
所在地 岡山県勝田郡勝央町平242-1
URL https://bloominglife.or.jp
施設種別 社会福祉法人

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