訪問看護ステーションの立ち上げに資格は必要?訪問看護開業までの流れを解説

2024.07.16

在宅医療の需要が高まる今、訪問看護ステーションを自分で立ち上げてみようと考えている看護師や医療従事者の方もいます。
「訪問看護ステーションの立ち上げに資格は必要なの?」など、立ち上げに対して多くの疑問・不安を感じているでしょう。

本記事では、訪問看護ステーションの立ち上げ方についてわかりやすく徹底解説します。
訪問看護ステーションの立ち上げを検討している方は、ぜひ最後まで目を通して、立ち上げ時の参考にしてみてください。

訪問看護ステーションの立ち上げで求められる3つの設置基準

訪問看護ステーションの立ち上げと運営には、遵守すべき下記3つの設置基準が厚生労働省によって定められています。

  1. 人員基準
  2. 設備基準
  3. 運営基準

以下で各基準の詳細と注意点を解説するので、訪問看護ステーションの立ち上げ準備時の参考にしてください。

1.訪問看護の立ち上げで遵守すべき人員基準とは?

厚生労働省によって定められた、訪問看護ステーションの人員基準は以下のとおりです。

基準項目訪問看護ステーション
看護師などの人員数・ 保健師、看護師または准看護師(看護職員):常勤換算で2.5人以上の員数を確保し、うち1名は常勤であること
・ 理学療法士、作業療法士または言語聴覚士:指定訪問看護ステーションの実情に応じた適当数
管理者専従かつ常勤の保健師または看護師であり、適切な指定訪問看護を行うために必要な知識や技能を有する者
出典:訪問看護|厚生労働省

看護師などの人員数については、常勤換算で2.5人以上の配置が必要で、うち1人は常勤での配置が求められます。
しかし、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士は訪問看護ステーションの運営状況に応じた適切な人員の配置が必要です。

そのため、不要と判断できる際は人員を配置しなくても問題ありません。
また、管理者は専従かつ常勤で1人の配置が求められますが、業務に支障がない範囲であれば、下記職務などとの兼任が認められています。

  • 同じ敷地内にある別の事業所・施設
  • 訪問看護ステーションの他職種

2.訪問看護の立ち上げで遵守すべき設備基準とは

厚生省によって定められた訪問看護ステーションの立ち上げに求められる設備基準は、以下のとおりです。

基準項目訪問看護ステーション
設備に関する基準 ・事業運営に必要な広さがある専用の事務室を設けていること
・訪問看護の提供に必要な設備および備品等を備えていること
参照:訪問看護|厚生労働省

しかし、上記基準を単にクリアすれば良いと安易に考えない方が賢明です。
設備基準に則って立ち上げた事業所も、事業が軌道に乗っていけば人員の増加によって、手狭になることも予測できます。

そのため、立ち上げ時には設備基準を満たすことだけに重点を置かず、将来的な人員の増員を見通した上で事務所選びましょう。

3.訪問看護の立ち上げで遵守すべき運営基準とは

介護保険法では運営基準が定められており、以下が各基準の一部とその概要になります。

内容・手続きの説明と同意:
事業者がサービスの提供開始にあたり、利用者やその家族に対して運営規程やサービスを選択するための重要事項を文書を用いて説明し、同意を得なければならない

サービス提供拒否の禁止:
事業者は正当な理由なく、サービスの提供を拒んではならない

サービス提供困難時の対応:
適切なサービス提供が難しいと判断した場合は、主治医へ連絡し、他の事業者の紹介などを行わなければならない

受給資格等の確認:
サービス提供前に被保険者証で、下記の確認をしなければならない

  • 被保険者資格
  • 要介護認定の有無
  • 要介護認定の有効期間

要介護認定申請の援助:
利用者が要介護認定申請済かを確認して、申請していない場合は、必要な申請援助をしなければならない。

心身の状況等の把握:
サービス提供にあたり、居宅介護支援事業者等から利用者の心身状態や環境、他のサービスの利用状況等の把握を努めなければならない。

居宅介護支援事業者等との連携:
事業者は、サービス提供において、居宅介護支援事業者や保健医療サービスや福祉サービスの提供者と連携しなければいけない。
また、サービス提供終了時には利用者・家族に対して適切な指導を行った上で、主治医・居宅介護支援事業者に対して情報提供を行わなければならない。

法定代理受領サービスの提供を受けるための援助:
事業者は、利用者に対して法定代理受領サービスについての説明を行い、法定代理受領サービスに必要な援助を行わなければならない。

居宅サービス計画(ケアプラン)に沿ったサービス提供:
居宅サービス計画(ケアプラン)に沿ったサービス提供をしなければいけない。

居宅サービス計画等の変更の援助:
利用者が居宅サービス計画(ケアプラン)の変更希望時は、居宅介護支援事業者への連絡などの援助を行わなければいけない。

身分を証する書類の携行:
事業者は従業者の身分を証明する書類を携行させ、利用者やその家族から提示を求められた際は提示できるよう指導しなければならない。

サービス提供の記録:
サービスの提供にあたって、サービス提供日サービスの提供内容と居宅介護サービス費の金額等を、居宅サービス計画書に記載しなければならない。
また、利用者から申し出があった場合は、その情報を文書等で提供しなければならない。

参考:指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準について|厚生労働省

上記はいずれも利用者に適切なサービスを提供しているかを判断するための重要な基準です。
万が一、運営指導で上記基準を満たしていないことが判明すると、指定取り消しや効力停止などの処分が下される可能性があります。

他にいくつもの運営基準が定められているので、訪問看護ステーションの立ち上げを検討している方は運営基準の詳細を確認してください。

訪問看護ステーションを立ち上げるまでの主な流れ

訪問看護ステーションを立ち上げるまでの主な流れは下記のとおりです。

  1. 法人を設立する
  2. 開業資金の確保
  3. 人員基準を満たす
  4. 設備基準を満たす
  5. 運営基準を満たす
  6. 賠償責任保険への加入
  7. 指定申請
  8. 加算体制等と業務管理体制を届け出る
  9. 開業(立ち上げ)

以下で各工程の詳細と注意点を解説するので、目を通して訪問看護ステーション立ち上げ時の参考にしてみてください。

1.法人を設立する

先述した3つの設置基準と併せて訪問看護ステーションの立ち上げ時に求められる条件として、理解しておいてほしいのが、訪問看護ステーションは個人では開業できないという点です。

そのため、個人が訪問看護ステーションを立ち上げる時は、先に法人を設立しなければなりません。
法人設立の大まかな流れは下記のとおりです。

  1. 設立する会社概要を決定する
  2. 定款認証や資本金の入金、設立登記の手続きをする
  3. 年金事務所や税務署への提出書類を作成して届け出る

詳しくは起業の専門家に相談してみましょう。

2.開業資金の確保

これは訪問看護ステーションに限った話ではありませんが、事業の立ち上げで欠かせないのが開業資金の確保です。

開業資金がなくては事業の立ち上げはできません。
訪問看護ステーションの開業資金は開業する地域や規模によって異なりますが、800〜1,500万円ほどの資金が必要と言われています。

訪問看護ステーションの立ち上げに必要な開業資金の主な内訳は下記の2つです。

  • 初期費用
  • 運転資金

この2つの資金をいくらずつ確保すれば良いかを明確にすれば、必要な開業資金が見えてきます。

なお、訪問看護ステーションの立ち上げに必要な開業資金は、以下の記事で詳しく紹介しています。
細かな内訳を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:訪問看護を立ち上げた際の年収は?開業に必要な資金・成功させるコツを徹底解説!

初期費用とは

訪問看護ステーションの立ち上げ時にかかる初期費用の項目と目安金額は以下のとおりです。

法人設立の費用約30万円(株式会社の場合)
事務所の費用約50万円
設備・備品の費用約150万円
自動車等の費用約200万円
広告宣伝の費用約100万円
合計約530万円

上記のうち、とくに費用を削減しやすいのは、法人設立の費用と設備・備品の費用です。

上記表では、株式会社の設立費用を記載していますが、訪問看護ステーションは合同会社でも運営できます。
合同会社の設立費用は約10万円のため、株式会社と比較すると1/3まで圧縮できる計算です。

なお、設備・備品の費用は、法人向けの備品販売店で購入すると一般的な小売店で仕入れるよりもコストを抑えられます。
コストを追求する分、デザインや機能面で劣る可能性もありますが、初期費用を抑えたい方におすすめです。

運転資金とは?

訪問看護ステーションに限らず、事業の立ち上げでは、半年以上の運転費用を確保するのが一般的です。
訪問看護ステーションの場合、サービス提供で得られる介護報酬や診療報酬の入金は、サービス提供をした翌々月頃です。

入金までにタイムラグが生じるため、その間も事業を継続できるよう、多めに運転資金を確保しましょう。
なお参考として、以下には6カ月を想定した運転資金の項目と目安金額をまとめています。

人件費約660万円
※以下、各1人
・管理者(看護師35万円/月)
・看護師30万円/月(常勤)
・准看護師25万円/月(常勤)
・准看護師20万円/月(非常勤)
家賃約90万円
水道光熱費約12万円
自動車の費用約24万円
ICT・通信費約24万円
諸経費約18万円
合計(6ヶ月分)約828万円

もちろん、訪問看護ステーションを立ち上げる地域や事業規模によって上記の金額は変動します。
実際に訪問看護ステーションを立ち上げる際は、各項目の必要資金を細かくシミュレーションし、資金調達をしてください。

3.人員基準を満たす

先述したように、指定訪問看護ステーションの人員配置において、保健師や、看護師または准看護師の人数が常勤換算2.5人以上の人員基準を満たす必要があります。

基準項目訪問看護ステーション
看護師など等の人員数・ 保健師、看護師または准看護師(看護職員):常勤換算で2.5人以上の員数を確保し、うち1名は常勤であること
・ 理学療法士、作業療法士または言語聴覚士:指定訪問看護ステーションの実情に応じた適当数
管理者専従かつ常勤の保健師または看護師であり、適切な指定訪問看護を行うために必要な知識や技能を有する者
出典:訪問看護|厚生労働省

これに加えて管理者についても定めがあり、管理者は常勤の保健師または看護師に加え、常勤職員でなければなりません。
管理者にも要件が定められているため、もし自身では要件を満たせない場合は外部から人材を調達する必要があります。

4.設備基準を満たす

訪問看護ステーションは患者を向かい入れる必要がないため一般的な医療施設ほどの設備は必要としませんが、専用事務室と訪問看護の提供に必要な設備と備品等を備えていることが求められます。

必ず下記2つの基準をクリアするようにしてください。

  • 事業運営に必要な広さがある専用の事務室を設けていること
  • 訪問看護の提供に必要な設備および備品などを備えていること

5.運営基準を満たす

前項で先述したように、運営基準には下記のような規定があり、訪問看護ステーションの立ち上げ時にはこれら運営基準のクリアが求められます。

  • 内容・手続きの説明と同意
  • サービス提供拒否の禁止
  • サービス提供困難時の対応
  • 受給資格等の確認
  • 要介護認定申請の援助
  • 心身の状況等の把握
  • 居宅介護支援事業者等との連携
  • 法定代理受領サービスの提供を受けるための援助
  • 居宅サービス計画(ケアプラン)に沿ったサービス提供
  • 居宅サービス計画等の変更の援助
  • 身分を証する書類の携行
  • サービス提供の記録
  • 利用料等の受領

運営基準については、上記以外にも事細かな定めが多々あるので、もれなく対応するようにしてください。

6.賠償責任保険への加入

訪問看護ステーション立ち上げ時にぜひとも加入しておいてほしいのが賠償責任保険です。
賠償責任保険は、不慮の事故などで負った損害賠償責任を保障してもらうための保険です。

看護ケアでは、万が一ミスが発生した場合に利用者の健康状態や命に関わる恐れがあります。
多額の損害賠償請求が課せられる可能性もあるため、賠償責任保険への加入がおすすめです。

7.指定申請

訪問看護ステーションの立ち上げでは、下記いずれかから指定居宅サービス事業所・指定介護予防サービス事業所の指定を受ける必要があり、これを指定申請と言います。
なお、訪問看護ステーションの所在地によって、下記のように申請先が異なるので注意してください。

  • 都道府県知事:事業所住所が政令指定都市や中核市以外の場合
  • 市長:事業所住所が政令指定都市や中核市の場合

指定申請時に提出が求められる主な書類は下記のとおりです。

  • 指定(許可)申請書
  • 誓約書
  • 事業計画書
  • 就業規則
  • 有資格者の資格証の写し
  • 管理者名簿
  • 管理者の経歴書
  • 従事員の勤務体制・勤務形態一覧表
  • 人員基準確認表
  • 事業所の外観と内部の写真
  • 事業所の平面図
  • 備品一覧

なお、指定申請の手続きは、都道府県・市によって異なるので、申請時には事業所住所を管轄する自治体のホームページで申請スケジュールや申請書類を確認するようにしてください。

申請手順例:東京都の場合

  1. 新規指定前研修を申し込む
  2. 新規指定前研修を受講する
  3. 指定申請指定前実地調査
  4. 指定内容の確認指定通知書が発送される

8.加算体制・業務管理体制を届け出る

加算制度は、質の高いサービスを提供している訪問看護ステーションが利用でき、基本報酬に加えて追加報酬が支払われる制度です。
具体的には以下のような加算が望めます。

  • 緊急時訪問加算
  • 特別管理加算
  • 初回加算
  • 特別地域訪問看護加算

加算制度を利用する際に必要な申請が加算体制の届け出です。
提出書類は、訪問看護ステーション所在地を管轄する自治体によって異なります。

仮に大阪府で「介護給付費算定届出」をする際は、以下の書類が全加算共通で求められます。

  • 連絡票
  • 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書
  • 介護給付費算定に係る体制等状況一覧表

その他の必要書類は、加算項目ごとに異なります。
詳しくは自治体のホームページに情報がまとめられているため、そちらをご確認ください。

なお、事業主には業務管理体制の整備が義務付けられており、届出書を関係行政機関に提出しなければなりません。
届出先は以下のとおりです。


区分
届出先
 1 事業所が3以上の地方厚生局管轄区域に所在する事業者厚生労働大臣
 2 事業所が2以上の都道府県の区域に所在し、かつ、2以下の地方厚生局の管轄区域に所在する事業者事業者の主たる事務所が所在する都道府県知事
 3 事業所が同一指定都市内にのみ所在する事業者指定都市の長
 4 事業所が同一中核市内にのみ所在する事業者中核市の長
 5 地域密着型サービス(予防含む)のみを行う事業者で、事業所が同一市町村内にのみ所在する事業者市町村長
 6  1から5以外の事業者都道府県知事
出典:介護サービス事業者の業務管理体制整備に関する届出について|厚生労働省

区分がさらに細かく分かれているため、事業主の方は上記URLで該当する届出先を確認してください。

9.開業(立ち上げ)

ここまですべての準備が整い、開業予定日が確定したらあとは開業を迎えるだけです。
ただし、開業すれば利用者が期待どおり訪れるわけではありません。

事業主は開業してすぐに満足行くサービスを利用してもらえるよう、下記作業に取り組む必要があります。

  • 地域包括支援センターや居宅介護支援事業所などへの営業
  • 従業員の研修を実施して訪問看護の質を高める

開業直後にいち早く事業を軌道に乗せるためにも、万全の体制で開業を迎えるようにしてください。

訪問看護を立ち上げる時の注意点3選

最後に訪問看護を立ち上げる際の、以下の注意点を紹介します。

  • 資金不足
  • 人材不足
  • 介護・診療報酬の改定

各注意点について解説するので、立ち上げにつまずかないように役立ててください。

資金不足

通常、立ち上げ時には綿密な事業計画や収支計画を立てますが、それでも事業が計画どおり進むとは限りません。
特に立ち上げ時は利用者が安定していない上に、サービス提供で得られる介護報酬や診療報酬の入金がサービス提供からおおよそ3カ月後です。

そのため、どうしても資金不足に陥りやすくなる点には注意しなければなりません。
参考までに厚生労働省が発表した訪問看護(予防を含む)の1施設・事業所あたりの収支額、収支などの結果を見てみましょう。

令和元年度決算平成30年度決算平成29年度決算
利益120,000円105,000円108,000円
参照:令和2年度介護事業経営実態調査結果|厚生労働省老健局老人保健課

順調に事業を運営できたとしても、得られる利益は以上のとおりです。
この結果と収益の入金時期を念頭に置くと、十分な運用資金がなければ立ち上げ後数カ月で資金不足に陥る可能性が高いでしょう。

以上のことからも、資金不足を回避するために、立ち上げ時にはできるだけ多くの運転資金を用意しておくことをおすすめします。

人材不足

ただでさえ看護業界は慢性的な人材不足と言われており、各医療機関は人員確保のために労働環境改善に努めています。
その点、訪問看護は単独でのサービス提供が基本となるため、看護師への負担はさらに大きくなる可能性は否めません。

そのため、人員離れの食い止めを含めた人員確保のための対策作りが必須です。
訪問看護ステーション事業を運営していくには、人員基準を下回ることだけは絶対に避けなければなりません。

離職による人員不足に陥らないように労働環境改善に努めて離職を減らす対策を講じるようにしてください。

介護・診療報酬の改定

下記のように報酬体系と単位数は定期的に見直しが行われます。

  • 介護報酬:3年ごと
  • 診療報酬:2年ごと

訪問看護ステーションの収益は上記2つの報酬が大半を占めるので、改定によって利益が大きく変わる可能性は否めません。
改定による痛手を最小限に留めるためにも、事業主の方は報酬改定など業界の最新情報を常に把握して適切な事業計画を立てられるようにしてください。

伊谷 俊宜氏
伊谷 俊宜氏

訪問看護事業所数は15,697事業所(一般社団法人全国訪問看護事業協会資料より)と年々その数は増え続けています。一方で、訪問看護の収支差率は5.9%(2023年経営実態調査より)と前年度比で1.3%マイナスとなっています。その要因はいくつか考えられますが、主には①人件費高騰と②リハモデルの減算が挙げられます。①について、訪問看護は処遇改善加算対象外のサービスであるため、必然的に厳しい状況です。②に関して具体的には、PTやOTなどセラピストによる訪問看護(リハビリ)の報酬単価が削減され続けています。一時期隆盛を極めた、『リハ特化型訪問看護事業所モデル』の終焉を物語っています。
このように訪問看護事業を取り巻く環境は決して楽観できるものではないため、慎重な数値で事業計画を練る必要があります。

訪問看護ステーションの立ち上げはICT導入のチャンス

訪問看護業界でも、下記のような情報通信技術(ICT)を用いたICT化は、業務効率化や業務改善による事業の安定化や働き方改革の観点において必要不可欠なツールとして認識されるようになりました。

  • タブレット・スマートフォン
  • 電子カルテ
  • レセプト・請求ソフト
  • 勤怠管理システム
  • チャットツール

しかし、ICT化で常に問われるのが使う側の問題です。
立ち上げ後だと今までのやり方を刷新するため、一時的に業務効率が悪くなり業務改善になるどころか、妨げになるリスク発生の可能性が否めません。

その点、ICT導入が訪問看護ステーション立ち上げからであれば、新旧交代による弊害発生の心配は不要です。
いわば、訪問看護ステーションの立ち上げはICTを導入する絶好のチャンスと言えるのです。

設置基準を遵守し訪問看護ステーションを立ち上げよう

訪問看護ステーションの立ち上げに特別な資格は必要ありませんが、下記3つの設置基準の遵守が絶対条件です。

  • 人員基準
  • 設備基準
  • 運営基準

ただ、訪問看護ステーションはこの3つの設置基準さえクリアすれば誰でも立ち上げ可能な事業とも言えます。
医療業界に携わり、自分で事業を起こそうと考えている方には、本記事を参考に訪問看護ステーションの立ち上げに挑戦してみてください。

監修:伊谷 俊宜

介護経営コンサルタント

千葉県佐倉市出身。大学卒業後、教育サービス業界に入社したが、障がい者との交流を機 に「高齢や障がいを理由に、不当な差別を受けることのない社会を作りたい」と、介護事業者の門をたたいた。これまで、数々の特別養護老人ホーム、 グループホーム、デイサービスの立ち上げ、運営に参画。現在は、“現場第一主義!”を旗印とし、高齢者住宅、デイサービスを中心に「人気の施 設づくり」を積極的にサポートしている。

訪問看護に関連するコラム

資料をダウンロード

製品・ソリューションの詳細がわかる総合パンフレットを無料でご覧いただけます

ダウンロードはこちら
検討に役立つ資料をダウンロード

製品・ソリューションの詳細がわかる総合パンフレットを無料でご覧いただけます

ダウンロードはこちら