ホスピス型有料老人ホームを取り巻く考察

2024.11.01

ここ数年、サ高住や住宅型有料老人ホーム等の集合住宅における終末期(ターミナル)の利用者や特定疾病を有する利用者を対象とした施設が、ホスピス型有料老人ホームとして注目されています。専業で株式を上場している会社も数社出ており、全国に急速に拡大しています。一方で、医療・介護の高い専門性を有するサービス提供が求められる中、一部に専門性の欠けた事業者の存在や、コンプライアンスへの課題、更には画一的な過剰サービスの提供など様々な問題が見え隠れしています。今年に入ってから、地方新聞を通じて全国でホスピス型有料老人ホームに対する警鐘を鳴らす記事が複数回掲載されており、一部の悪質な事業者による取組みの指摘や、上場企業でも不適切な対応が存在するのではないかと疑義を指摘する内容となっており、業界に大きな波紋を投げかけています。ただし、記事の内容はあくまで退職した職員等からの匿名での取材内容を中心にまとめられており、対象法人の事業所において、指定権者による監査等の指摘を受けている状況ではなく、冷静な受け止めが必要であると感じています。

しかしながら、…


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