医師の働き方改革に関する検討会の報告書を取りまとめて公表 厚労省
厚労省は3月29日、2024年4月以降の医師に係る時間外労働などを議論してきた「医師の働き方改革に関する検討会」の報告書を取りまとめて公表した。
検討会では、「医師の健康確保」と「地域医療提供体制の確保」の両立を実現するための改革が検討されてきた。報告書では、「年間960時間以下」の時間外労働を【A水準】として基本に据えた。救急医療機関等が該当する【B水準】は「年間1860時間以下」と設定し、研修医や高度技能獲得を目指す医師の【C水準】も「年間1860時間以下」の例外と設定した。
すべての医療機関では、勤務医の労働時間等を正確に把握し、まずは36協定を締結し、ICT等を活用した業務効率化やタスク・シフティングを進めて、労働時間の短縮や労務管理の徹底が求められている。連続勤務28時間以内・勤務間インターバル9時間以上(不可能な場合の代償休息)も義務化とする。【C水準】の医療機関は「医師労働時間短縮計画」の策定・実行が必要となり、C水準は初期臨床研修医・新専門医制度の専攻医【C1】と高度技能獲得を目指す医師【C2】に区分され、研修プログラムや高度特定技能育成計画等との整合性を保つようにしていく。