暴露比率に着目した「新型コロナの実態予測と今後に向けた提言」を公表 社保研
診療報酬点数表や社会保険旬報などを発刊する社会保険研究所は7月22日、国際医療福祉大学の高橋泰教授らの提言として、「新型コロナの実態予測と今後に向けた提言(社会保険旬報2020.6.21号、7.1号)」を公表した。 この提言では、すでに多くの人が新型コロナに暴露していることを前提とした対策への転換の必要性を強調した。新型コロナ感染症が欧米諸国に比べて日本の死亡率が低い点について、①欧米より強い自然免疫力、②罹ると重症化しやすい高齢者の隔離レベルの高い生活、③日本人の清潔好きな生活習慣、④優れた保健医療制度-の4つの原因が複合的に絡み合っていることが考えられるとした。 国際医療福祉大学の高橋泰教授らのグループでは、独自に作成した「新型コロナ感染7段階モデル」をもとに暴露比率に着目した予測シミュレーションを行い、その結果に基づいて今後に向けた提言を行った。提言では、①新型コロナの感染パターンに合った感染モデルを用いた検討、②世代別リスクと社会活動抑制の弊害のバランスを考慮したコロナ対策、③第2波あるいは他の新型ウイルスに対して発症・重症化比率に応じた対応、④新型コロナの軽症患者の対応基準の変更、⑤新型コロナ等対応の研究体制の拡充-を挙げた。
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