2020.10.30
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地域連携薬局と専門医療機関連携薬局の具体的な基準のパブコメ募集     厚労省

厚労省はこのほど、令和3年8月1日施行を目指して、令和2年12月中旬に交付を予定している改正薬機法に係る地域連携薬局と専門医療機関連携薬局の基準について、パブリックコメントを募集した。各基準案は以下の通り(一部要約)。

≪地域連携薬局の基準案≫

①プライバシーに配慮した相談しやすい構造設備 利用者が座って服薬指導等を受けることができる間仕切り等で区切られた相談窓口等及び相談の内容が漏えいしないよう配慮した設備の設置、高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造

②地域の医療提供施設と情報を共有する体制 地域包括ケアシステムの構築に資する会議への定期的な参加、地域の医療機関に勤務する薬剤師その他の医療関係者に対し、利用者の薬剤等の使用情報について随時報告・連絡できる体制の整備とその実績(一定程度の実績)

③地域の他の医療提供施設と連携しつつ利用者に安定的に薬剤等を提供する体制 開店時間外の相談応需体制および休日及び夜間の調剤応需体制の整備、地域の他の薬局への医薬品提供体制の整備、麻薬の調剤応需体制の整備、無菌製剤処理を実施できる体制の整備、医療安全対策の実施、継続して1年以上勤務している常勤薬剤師の一定数以上の配置、地域包括ケアシステムに関する研修又はこれに準ずる研修の計画的な実施と研修を修了した常勤薬剤師の一定数以上の配置、地域の他の医療提供施設に対する医薬品の適正使用に関する情報の提供実績

④在宅医療に必要な対応ができる体制 在宅医療に関する取組の実績(一定程度の実績)、高度管理医療機器等の販売業等の許可の取得並びに必要な医療機器及び衛生材料の提供体制

≪専門医療機関連携薬局の基準案≫

○傷病の区分を「がん」とする 区分の明示は当該薬局内の見やすい場所及び当該薬局の外側の見やすい場所に掲示

①利用者のプライバシーに配慮した相談しやすい構造設備 利用者が座って服薬指導等を受けることができる個室等の設備の設置、高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造

②専門的な医療の提供等を行う地域の他の医療提供施設と情報を共有する体制 専門的な医療の提供等を行う医療機関との会議への定期的な参加、専門的な医療の提供等を行う医療機関に勤務する薬剤師その他の医療関係者に対し、傷病の区分に該当する利用者の薬剤等の使用情報について随時報告・連絡できる体制の整備とその実績(一定程度の実績)、地域の他の薬局に対し、傷病の区分に該当する利用者の薬剤等の使用情報について報告・連絡できる体制の整備

③地域の他の医療提供施設との連携を行いつつ、適切に実施できる体制 開店時間外の相談応需体制および休日及び夜間の調剤応需体制の整備、地域の他の薬局への傷病の区分に係る医薬品提供体制の整備、麻薬の調剤応需体制の整備、医療安全対策の実施、継続して1年以上勤務している常勤薬剤師の一定数以上の配置、傷病の区分に係る専門性を有する常勤薬剤師の配置、薬事に関する実務に従事する全ての薬剤師に対する傷病の区分に係る専門的な研修の計画的な実施、地域の他の薬局に対する傷病の区分に関する研修の定期的な実施、地域の他の医療提供施設に対する傷病の区分に係る医薬品の適正使用に関する情報の提供実績

④専門性の認定を受けた薬剤師であること 学術団体として法人格を有して会員数が 1,000 人以上である団体の認定、専門性の認定に係る活動実績を5年以上有し、かつ当該認定の要件を公表している法人、専門性の認定を行うに当たり医療機関における実地研修の修了、学術雑誌への専門性に関する論文の掲載又は当該団体が実施する適正な試験への合格その他の要件により専門性を確認していること、専門性の認定を定期的に更新する制度を設けていること、当該団体による専門性の認定を受けた薬剤師の名簿を公表していること

■関連サイト: https://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000207448

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