疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言を公表 国立研究センター
国立高度専門医療研究センターはこのほど、日本人の健康寿命延伸のために必要な予防行動等について、個人とそれを取り巻く社会的要因に関する目標として、疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言を取りまとめた。 提言では、現時点で確認されている国内外の疫学的エビデンスに基づき、健康を左右する生物学的要因と生活習慣、個人の社会経済的状況や居住する地域社会の社会的・物理的環境10項目について、予防行動等に関する「国民一人一人の目標」と個人を取り巻く社会的要因に関する「公衆衛生目標」を提示した。 各項目と主なポイントは以下の通りである。
①喫煙:たばこを吸っている人は禁煙する。また、他人のたばこの煙を避ける。 ②飲酒:男性は日本酒なら1合程度、女性はその半分に抑える。休肝日を作る。 ③食事:年齢に応じて多すぎない、少なすぎない、偏りすぎない食事を心がける。 ④体格:ライフステージに応じて、体格をその時々の適正な範囲で維持する。 ⑤身体活動:歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分行う。 ⑥心理社会的要因:孤独を避け、社会関係を保つ。質の良い睡眠をしっかりとる。 ⑦感染症:高齢者では、インフルエンザ、肺炎球菌のワクチン接種を受ける。 ⑧健診・検診の受診と口腔ケア:定期的に健診を受ける。口腔内を健康に保つ。 ⑨成育歴・育児歴:早産や低出生体重で生まれた人は将来の疾病に注意する。 ⑩健康の社会的決定要因:社会的な要因にも目を向け社会として解決に取り組む。■関連サイト: https://www.ncc.go.jp/jp/cpub/division/cohort_research/project/6nc_cohort/index.html