2021.07.30
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薬局の法令遵守体制整備の手引きを公表、社会インフラとしての対応求める    日薬

日本薬剤師会は7月21日、改正薬機法に基づく薬局に対する法令遵守規定が8月に施行される点に対応した「薬局における法令遵守体制整備の手引き」を作成して各都道府県薬剤師会の専用ページに公表した。 主だったポイントを確認すると、「法令遵守規定を守るための留意点」の項目では、薬局開設者及び責任役員、管理薬剤師の法的責任といわゆるエリアマネージャー・店長等の役割や立場、企業合併や企業買収に関連する留意点、管理薬剤師に必要な能力及び経験について具体的に明示された。 薬機法上の責任は、企業内のエリアマネージャー・店長等の肩書に関係なく、あくまで薬局開設者と管理薬剤師にあること、薬局開設者は管理薬剤師の権限をエリアマネージャーに周知し、社内規程に盛り込むなど法令遵守規定が適切に履行される必要があるとした。日本薬剤師会として、「店長」「薬局長」「支店長」といった名称・役職は他の従業者や患者・薬局の利用者等に誤解を与える可能性が高いことから、管理薬剤師以外の者につけるべきではないとした。 また、今回、管理薬剤師の権限・業務が更に明確化された点を踏まえ、厚労省法令遵守ガイドラインに記載された管理薬剤師の要件として薬局における実務経験が少なくとも5年あり、認定薬剤師であることの重要性は当然のこととし、必要な能力及び経験を有する薬剤師を確保できないのであれば、薬局を新規に開設するべきではないとの見解を示した。 日本薬剤師会では薬剤師・薬局に対し、公表した手引きを参考に、関連法規や施行規則をはじめ、薬局開設者及び医薬品の販売業者の法令遵守に関するガイドラインとそのQ&Aをもとに法令遵守の整備の徹底を求めた。薬局は社会インフラである以上、法令遵守は薬局業務を行う基盤となるため必要な対応を行っていただきたいと示唆した。

■関連サイト: http://www.narayaku.or.jp/m/member/index.html?id=514&pid=105

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