オンライン資格確認等システムの進捗確認、電子処方箋の費用負担を審議 厚労省
厚労省は1月27日、社会保障審議会医療保険部会を開催し、オンライン資格確認等システムの進捗や電子処方箋の運用などについて審議した。 オンライン資格確認に必要である顔認証付きカードリーダーの申込は約6割(約13万施設)となったが、運用を開始している施設が約1割に留まっているため、導入の加速化に向けて、「オンライン資格確認推進協議会」を設置して、取組を支援していく点を確認した。オンライン資格確認システムを活用する保険医療機関を受診した患者を対象に初診料・再診・外来診療料の加算として「電子的保健医療情報活用加算(月1回)」の新設が2022年度改定で検討されている。 オンライン資格確認において必要となるマイナンバーカードの取得率は4割を超え、さらなる取得促進策として第2弾のマイナポイントの付与や各社が還元を上乗せするキャンペーンが予定されている。 電子処方箋の運用においては、運営費用・保守費用の試算では運用1年目は1.6~5.6億円となり、それ以降9.1億円(全保険者の合計負担額)と見込まれているため、電子処方箋システムは単に処方・調剤事務の効率化にとどまらず、医療保険制度の運営基盤の一つとして被保険者全体が利益を受けるものであり、すべての被保険者が公平に費用を負担(加入者1人当たり月額負担額は約0.61円(1年目0.11~0.37円))する仕組みの構築が必要である点を確認した。