2022.02.10
トピックス

2020年度の病院と特養の経営状況の分析結果を報告、コロナ影響が鮮明に   WAM

福祉医療機構(WAM)はこのほど、2020年度における病院と特別養護老人ホームの経営状況の分析に係る結果を報告した。病院は2,251件の経営状況について分析が行われた。医業利益率の推移は、一般病院で▲1.1%、療養型病院で 2.1%、精神科病院で 0.4%となり、いずれの病院類型も前年度から大きく低下し、過去最低の水準となった。コロナ患者を受入れた一般病院では補助金を除くと医業利益率は▲2.5%であった。一般病院の経営状況においては、診療報酬上の特例等により病院の入院単価・外来単価とも上昇したものの、入院患者数が前年度比▲5.2%、外来患者数は同▲9.7%となり減益となった。

特別養護老人ホームは5,050件の経営状況について分析が行われた。2019年度・2020年度の経年比較においては、介護職員処遇改善加算の算定が進み利用者1人1日当たりサービス活動収益は上昇したものの、短期入所の利用率の低下や人件費率の上昇により赤字施設の割合は若干増加した。規模別比較では例年同様に、小規模施設のサービス活動増減差額比率が低かった。黒字施設と赤字施設の比較においては、利用率のほか従事者の配置人数に差がみられた。新型コロナウイルス感染症の経営への影響においては、従来型、ユニット型ともに約4割の施設が新型コロナウイルス感染症の経営への影響が有ったと回答し、影響が有ったと回答した施設においては特に利用率の低さが目立っていた。

■関連サイト: https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r3/

メルマガ.PNG