2020年度の医療法人、老健および通所介護に関する経営状況レポートを公表 WAM
福祉医療機構(WAM)はこのほど、医療法人に関する経営状況のリサーチレポートを公表した。2020年度の医療法人の経営状況では、全体として「病院主体」の厳しい経営状況が浮かび上がった。病院は外来、入院および検査など様々な場面でコロナ対応を担い、病床利用率の低下や外来患者数の減少といった影響が他区分と比べて大きいものとなった。コロナ対応の影響とみられる特徴として、流動比率が21.8ポイント上昇の198.5%、借入金比率が2.9ポイント上昇の59.0%となった。これは、行政からの補助金等だけではなく、WAMのコロナ対応支援資金の利用や金融機関からの運転資金の借り入れといった動きの現れだとしている。
この他、介護老人保健施設および通所介護に関する経営状況のリサーチレポートを公表した。2020年度の介護老人保健施設の経営状況では入所・通所ともに利用率は低下し、入所定員1人当たり年間事業収益が減少した。通所介護の経営状況においては、利用状況は定員数にほぼ変化がない一方で、利用率が3.3ポイント低下し、68.6%となった。新型コロナの感染拡大に伴い、感染リスク回避のための利用控えなどが影響したと考えられる。