個別改定項目、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の見直し割合を追記 厚労省
厚労省は2月2日、中医協総会を開催し、2022年度診療報酬改定に係る個別改定項目その3をもとに審議した。今回、個別改定項目と答申書の附帯意見案が了承され、9日に開催予定の総会において改定案が答申される見通しとなった。 今回のその3では、これまでのその1~2を一部加筆し、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の見直し割合案などが追加されて高度・急性期医療の報酬体系の全容が明らかになった。入院報酬体系の抜本的な再編は過去の改定で済んでいるため、コロナ禍の実態を踏まえた補正に留まる見直しとなる。 高度・急性期医療では、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の評価項目を厳格化しつつ、該当患者割合の基準を一部緩和して、急性期一般入院基本料を7→6区分に再編する。DPCや短期滞在手術等基本料では医療の質の向上と標準化に向けて更なる包括払い評価を拡充する。高度急性期病院では、新設される「紹介受診重点医療機関」に該当するケースが多いと思われ、「紹介受診重点医療機関入院診療加算」「総合入院体制加算」「連携強化診療情報提供料」などの新たなオプションをはじめ「初再診料等の減算適用」「紹介状なしで受診する場合等の定額負担の見直し」に関しても留意していく必要がある。 地域包括ケア・回復期・療養病棟においては、求められる役割の更なる推進や提供されている医療の実態を反映した。地域包括ケア病棟では在宅復帰率と自院の一般病棟から転棟した患者割合の見直しを行い、回復期病棟では入院料を6→5区分に再編し、入院料1~4の重症患者の割合が厳格化される。 病院においては病床再編のみならず、働き方改革への対応も求められている。医師労働時間短縮計画作成ガイドラインに沿った計画作成を要件に追加した「地域医療体制確保加算」をはじめ、夜間の看護配置に係る加算、医師事務作業補助体制加算、新設される各種看護補助加算の算定を進めることが肝要である。
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