2022年度改定の答申、基本方針の重点課題に則して個別改定項目を決定 厚労省
厚労省は2月9日、2022年度診療報酬改定に係る改定案を答申し、主要な新点数などを公表した。2022年度診療報酬改定における改定率は全体で▲0.94%、本体が0.43%、薬価等で▲1.37%とされた中、医療提供体制の整備に欠かせない医療機能の分化と医師等の働き方改革の2つを基本方針の重点課題に据えて、個別改定項目が決定された。 入院においては、高度急性期・急性期病棟に相応しい患者像に対応できるよう、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の評価項目や該当患者割合基準のメンテナンスが行われ、地域医療構想の実現に一歩近づける見直しとなった。急性期充実体制加算と重症患者搬送加算の新設、救命救急入院料や救急搬送診療料の見直しによりコロナ対応に対する体制も大きく評価された。また、地域包括ケア病棟では在宅復帰率、回復期リハビリテーション病棟では重症患者の割合に関する要件が見直しとなり、各病棟に相応しい患者像の厳格化が図られた。 外来においては、オンライン診療の評価が大幅に拡大され、現行の一律100点のオンライン評価は各点数に応じた評価に改めて対象点数が拡充された。診療所の特定疾患療養管理料は対面225点に対し、オンライン196点となり、一気に点数差が縮小となった。この他、ICT関連では、外来データ提出加算50点の新設をはじめ、オンライン資格確認の評価は加算として初診7点、再診4点、調剤3点が新設された。今後のDTx(デジタル薬)の進展を見据えて治療用アプリは、医学管理等にプログラム医療機器等医学管理加算の項目が新設された。既に保険適用されている禁煙治療用アプリは指導管理加算として140点、治療用アプリ使用の禁煙治療補助システム加算が2400点となり、合計2540点(現行と同じ)となった。
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