全体改定率は▲0.46%、4回連続のマイナス、本体はプラス改定に決定 厚労省
厚労省は12月18日、中医協総会を開催し、前日の厚労相と財務相の大臣折衝で決定した改定率の概況を確認した。
全体改定率は、約500億円の削減規模となる▲0.46%相当と決定した。その内訳は、診療報酬本体が+0.55%、薬価・材料は▲1.01%となり、診療報酬本体の内訳は技術料の比率に応じた医科:歯科:調剤=1:1.1:0.3が維持され、医科+0.53%、歯科+0.59%、調剤+0.16%となった。
注目すべきは、これとは別枠で使途が特定された特例対応として「救急医療の提供実績が一定以上の病院への働き方改革の推進」に+0.08%が本体部分に充当された点である。基本方針の重点課題に掲げた働き方改革を実現するためには、特に長時間勤務が過剰な救急病院等の労働環境の改善が課題となっている。この他、働き方改革を推進していくため、診療報酬上の評価以外に、地域医療介護総合確保基金における支援(補助金)に関しても予算化されている。
また、この日の中医協では、横断的事項その4としてオンライン診療の見直しにおいて、対象疾患に該当する個別管理料内に「ICTを用いた場合」の区分を設けることが検討された。調剤報酬その4では前回に引き続き、かかりつけ薬剤師・薬局の評価を含む対人業務の評価を検討した。個別事項その14においては、医療従事者の働き方の改善に関連し、タスク・シェアリング/タスク・シフティング、チーム医療の推進に対する評価、救急搬送の実績による評価が検討されたほか、書類作成・研修等の合理化が課題となっている。
■関連サイト: https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00058.html
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